[msn産経] http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110707/plc11070722490025-n2.htm
九州電力玄海原発2、3号機(佐賀県玄海町)の再稼働をめぐり、佐賀県の古川康知事は7日、「政府の方針がフラフラしている以上、検討は進められない。地元の同意をとりつけるのは非常に難しくなっている」と述べ、再開の判断を見送る考えを表明した。玄海町の岸本英雄町長も「私の判断は無駄だった。菅直人首相は信用できない。早く新しい首相に代わり安全と言ってほしい」と政府の対応を批判した上で運転再開への同意を撤回、町議会もこれを了承した。
首相が原発再稼働に向けストレステスト(耐性検査)など新たな指針を作る方針を突如示したことを受け、玄海原発をはじめ全国の原発の再稼働が大幅に遅れることは確実な情勢。海江田万里経済産業相は7日の参院予算委員会で、一連の混乱について「いずれ時期が来たら責任を取る」と引責辞任を示唆した。
古川氏は7日午前、枝野幸男官房長官と首相官邸で会談し、岸本町長が再稼働容認を表明後に政府がストレステスト実施を表明したことについて「なぜ今なのかという疑問が拭えない。首相と海江田氏の原子力政策の認識の違いが出ているような気がする。政府が考え方をしっかりしなければ動きようがない」と不快感を表明した。
枝野氏は「大変申し訳ない」と陳謝したが、テストを再稼働の前提条件とするかどうかについて「いま政府で整理しているところだ」と明言を避けた。首相の佐賀訪問も「引き続き検討する」と即答を避けた。
一方、首相は参院予算委で、新指針と再稼働の関連について「最終的にどういうルールでやるべきかの結論は、しっかりと国民に納得できるよう海江田氏と細野豪志原発事故担当相に提案してもらう」と述べ、海江田氏らに判断を委ねた。